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企業経営と仕事と介護の両立について

企業経営と仕事と介護の両立について

高齢化の進行に伴う家族介護者の増大

日本社会は急速に高齢化が進んでおり、これに伴い家族介護者の数も増加しています。家族介護者とは、高齢者や要介護者を家庭内で世話する役割を担う人々のことを指します。特に注目すべきは、仕事を持ちながら介護を行う「ビジネスケアラー」の増加です。

高齢者社会により2030年には、家族介護者のうち約4割が仕事をしながら介護をするビジネスケアラーになると予測されており、仕事と介護の両立困難に起因する労働生産性低下等に伴う経済損失は2030年に約9.2兆円と試算され、仕事と介護の両立が難しい状況が企業活動に対して与える影響は年々増す見込みです。

出典:経済産業省ホームページ(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kaigo/kaigo.html)参照

このような背景から、企業にとっても「仕事と介護の両立」への対応は喫緊の課題となっています。企業が従業員の介護負担を軽減し、仕事と介護の両立を支援することで、労働生産性を維持し、従業員の離職を防ぐことが重要です。

仕事と介護の両立に際しての課題

仕事と介護を両立する上で、企業や従業員が直面する課題は多岐にわたります。以下に、主な課題を挙げてみましょう。

介護保険外サービスに十分リーチできていない

介護保険は高齢者や要介護者に対する基本的なサービスを提供していますが、これだけでは十分なケアが行き届かない場合も多々あります。介護保険外のサービスは、より個別のニーズに対応するための重要なリソースとなりますが、これに十分にアクセスできていないビジネスケアラーが多いのが現状です。たとえば、介護用具のレンタルや家事代行サービス、訪問看護など、介護保険外サービスの利用が難しいことが、介護者にとって大きな負担となっています。

企業における従業員情報の把握に格差がある

企業内で従業員が介護の責任を抱えているかどうかの情報が十分に把握されていないケースが多く見受けられます。従業員が介護にどれだけの時間を費やしているか、どのようなサポートが必要かを把握していないと、企業側も適切な支援策を講じることが難しくなります。この情報の把握における格差が、企業全体の仕事と介護の両立支援の取り組みを阻害する一因となっています。

社会全体として介護に関するリテラシーが低い

介護に関する知識や情報が不足していることも、大きな課題です。介護が必要になるまで、介護に関する情報収集や学習を行わない人が多く、いざ介護が必要になったときに適切な対応ができない場合があります。これにより、介護者が精神的・肉体的に疲弊するだけでなく、仕事と介護の両立がさらに困難になるケースも少なくありません。

株式会社ハンドレッドライフのサポート

従業員の介護状況の見える化

弊社では、独自のアンケート調査を通じて、企業の従業員が介護状況・不安や課題などの情報を「見える化」するサービスを提供しています。これにより、企業は従業員がどのような介護負担を抱えているのか、介護に対して将来どんな不安を抱えているのかなどを把握しやすくなり、適切な支援策を講じることが可能となります。従業員一人ひとりの状況に応じたサポートするソリューションを提供するや、企業が働き方改革・福利厚生などの充実により、仕事と介護の両立を支援します。

介護に関するよろず相談と保険外サービスの紹介

弊社の介護相談サービスでは、従業員が仕事と介護を両立するための具体的なアドバイスを提供しています。特に、介護保険外サービスの利用方法や、効率的な介護費用のサポートについての相談を受け付けています。たとえば、特定の介護用具のレンタルや専門的な訪問看護サービスなど、従業員のニーズに合わせたサービスの紹介を行い、介護費用負担軽減を含めた介護負担の軽減を図ります。

介護リテラシー向上のためののセミナー・研修

介護リテラシーの向上を目指して、企業向けにセミナーや研修を実施しています。このプログラムでは、介護に関する基本的な知識から、具体的な対応策までを幅広くカバーしています。特に、従業員が介護に直面した際に必要となる情報やリソースを提供することで、仕事と介護の両立をサポートします。

まとめ

高齢化が進む現代社会において、企業にとって仕事と介護の両立は避けて通れない課題です。ビジネスケアラーが増加する中で、企業が従業員の介護負担を理解し、適切な支援策を講じることが、労働生産性の維持や経済損失の防止に繋がります。株式会社ハンドレッドライフでは、企業と従業員の双方をサポートするための包括的なサービスを提供しています。今後も、より多くの企業が仕事と介護の両立を支援し、ビジネスケアラーが安心して働ける環境を整えるためのお手伝いをしてまいります。